八角家ラボ
ゲーム製作サークル「八角家」の案内板でございます。(18歳未満の閲覧禁止!)
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【深空さんの本棚】第4回

「お久しぶりです。
見返してみたら3ヵ月ぶりの枠です。
毎度よく分からないタイミングになりますね」
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「今回も旅の小説ですが、時代は飛んで現代の日本です。
旅は旅でもハイエースに音楽機材を山盛りに詰め込んだ
インディーズバンドの全国ツアー……
大槻ケンヂ様の『ロッキン・ホース・バレリーナ』です」
ロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫)
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「大槻ケンヂ様と言えば筋肉少女帯というグループで現在も活躍されている
アーティストですが、音楽活動の傍らたくさんの小説も書かれている方です。
筋肉少女帯はビジュアルがかなり印象的なバンドなので、
見たことのある人は多いかもしれません。
『踊る赤ちゃん人間』や『人として軸がぶれている』など
アニメの主題歌に使われている曲もいくつかあります。
作風が非常に多彩で幅広いので『筋肉少女帯と言えばこれ!』という
曲を挙げにくいバンドでもありますね。
(筋少ファンの中でも一番好きな曲は人によってばらける気がします……)」
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「さて、この『ロッキン・ホース・バレリーナ』ですが、
読書メーターで調べてみると同著者作品の中ではまずまず人気のある本のようです。
●グミ・チョコレート・パイン(グミ編) 登録者数2,070人
●新興宗教オモイデ教 登録者数1,382人
●ロッキン・ホース・バレリーナ 登録者数1,208人
●ステーシーズ 登録者数1,071人
レビューの中でも『青春』『おバカ』『熱い』という言葉がよく挙がっていて、
オーケン作品の中ではかなり爽やかな青春ものと言えるかもしれません」
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「この物語の主人公は3ピースバンドのギター担当である18歳の青年
耕助(こうすけ)です。
音楽が大好きで世間知らず、毎夜のライブと覚えたてのセックスの味に
浮かれるまさにおバカです。
そして物語の鍵を握るのが全国ツアーの途中で耕助たちが『拾った』少女、
下唇と耳にピアスを通し、髪を金髪に染めた七曲町子と名乗る
ゴスロリ服の娘です」
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「この七曲町子というキャラクターが非常に個性的で、
『博多でライブをやってるバンドのボーカルの人に食われに行く』と言って
無理やり耕助たちのツアーに同行することになります。
『乗せてってもらうお礼は手コキで良い?』と悪びれもなく言うくらいに
パンクです。
特にマネージャーの得山とは反りが合わず
『もう一度おじさんと呼んでみろ、
博多どころか今すぐここでアナルレ○プするぞ』
『町子を満足させられるの? オ❤ジ❤さん❤』と
大人相手でもからかい倒す肝の太さがあります。
ただその一方で夢見がちなことを言ったり
左手首に傷跡が何本も残っていたりと、
どこか世の中を哀しい目で見つめている側面も持った少女です。
いかにも所長が好きそうなキャラクターですね!」
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「一方、ユニークな登場人物が多いのとは対照的に
物語は若いバンドマンたちを取り巻く業界のリアルさに焦点が置かれています。
明日のことも考えずにひたすら音楽に打ち込む3人と、
彼らを(自分の儲けのために)なんとかメジャーデビューさせたいマネージャーと
それを追っかけるどこか陰を持った少女、
みんな著者の大槻ケンヂ様自身がこれまでに出会ってきた人達なのかなと
思わせるような臨場感のある群像劇となっています。
物語のテーマは耕助と町子の交流とそれぞれが抱える
過去の闇の克服なのですが、1人の大人として彼らを見つめる
得山さんにスポットを当てたシーンも多く見受けられます。
『ひっそりとでも火花を散らす一瞬があれば、俺の一生は報われるってもんだ』
運転席の三十八歳が真顔でつぶやいた。
『得さん、それバンドなら一発屋ってやつだぜ』
耕助がピザまんを頬ばりながら言った。
『耕助、一発屋を笑うやつは、一発も輝いたことのないやつらだ。
世の中は、使われずに夏を過ぎ、しけっちまった花火であふれているんだ。
そいつらが、線香花火さえねたましく思う』
誰よりも自分の中に夢と現実の矛盾を抱えながら大きな決断をする
得山さんの姿が、私の中では非常に印象に残っています。
というか、得山さんが主人公ですよね。
ダメになり切れない大人という感じがとても好きです」
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「ところでこのタイトル、ロッキン・ホース・バレリーナ
という言葉をこの本を開く前から知っている人は珍しいかもしれません。
実はこれ、物語のヒロイン七曲町子が履いている靴の名前なのです。
ソールが十数センチ近くあるとても厚底の靴で、
町子が歩くたびにポクポクと音がする様子が何度も描かれています。
町子は、その揺れに、ロッキン・ホース・バレリーナを履いての爪先立ちを
重ねていたのだ。グラグラとバランスを取りかねるわずかな時間だけ、
私は素直になれるのだ……自分に言い聞かせた。
耕助と町子はそれぞれ恋の盛りの18歳と17歳、
非常に不安定な時期です。
若手のバンドマンとして何人もの追っかけを抱いてきた耕助と
いくつものバンドを追っかけてバンドマンに抱かれてきた町子、
お互い憎まれ口を叩きながらもそれぞれが心に抱える不安定な部分に
不思議と引き寄せられていきます。
ロッキン・ホース・バレリーナはそんな揺れ動く心を象徴するだけでなく、
時に一行の足を引っ張ったり、またある時は町子を勇気づけたり
物語全体を通してとても大切なアイテムなんですね」
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「さて、名前が売れるにつれて業界のシステムに絡めとられていく耕助たちですが、
最終的には後腐れなく彼ららしい大団円を迎えます。
爽やかで胸の熱くなる読了感ですね。
特に音楽にあまり興味の無い人でも
ライブハウスや楽屋の空気をひしひしと感じられるので、
その意味では新鮮な出会いになる1冊かもしれません」
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「ちなみに私にこの本を勧めてきたのは所長です。
所長は昔バンドをやってて、その頃から大槻ケンヂ様が好きだったようです。
頼んでもいないのにアルバムを10枚くらい貸してよこしたりしてきますし。
今でもカラオケでよく『機械』とか『トリフィド』とか
歌ってますねー(コーラスを期待してこっちをチラチラ見ながら歌うの
やめて頂きたいです、気持ち悪いので……)。
私は『サンフランシスコ10イヤーズアフター』とか好きですね、
自分では歌いませんけど……
皆さんの好きな曲は何でしょう?」
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「それではまた機会がございましたら、よろしくお願いします」
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―おまけ―

「えっ、ここも私一人でやるんですか?
まあ今日だけなら……」
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「実際に見ていただいた方が分かりやすいと思って動画にしたのですが、
今FC2のアップローダーが調子悪いみたいで
上げられなかったです……すみません。
この拘束はですね、はじめはハーネスだけの拘束なんですけど
放置しているとスーツが侵食されてぬめっとしたラバー質に
なってしまうんですね。
ハーネスだけの時はもがいて脱出できるんですけど
段階が進むと自力脱出が出来なくなってしまいます。
(専用アイテムか拠点イベントで解除)
非常に危険なので気を付けましょうね……!」
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「確かに作業はほとんどこちらですが、
住み込みになることはほとんどないですねー。
リリース直前になりますとそうも言ってられなくなりますが……」
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「実際管理人さんもそれほど厳しくは言わないので
住もうと思えば住めてしまいますね。
このビルの最長滞在記録保持者もなぜか八角家の中にいますし」
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「所長にそれだけの決断力は無いので
ご縁と言いますか、いろいろ偶然が重なって今の状態に
なってる感じですかねー。
サロージャさんがここに飛び込んできたのは気まぐれでしょうし、
ヤグムールさんは当時美容学校にいて働くお店まで決まってたのに
なぜかウチでパソコン打ってますし、
べいべいさんも偶然所長が拾ってきたようなものですし……」
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「掃き溜めというやつですね!」
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「ヤグムールさんに言われるまで疲れてることに気付けないんですよねー、所長は……
休むとか言いつつご自宅に仕事持って帰ってるようでしたし。
おかげさまで今は大分復調してきたみたいです。
お気遣い本当にありがとうございますね」
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「一度倒してしまったボスや中ボスと再戦することは可能です。
こちらは製品版のみの機能となりますが、回想部屋で敗北シーンの視聴と
一度倒した敵とのフリー戦闘が出来るようになります。
シナリオで無敗のまま進んでもシーンはどんどん解放されていきますので
必要な時にぜひアクセスしてください」
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集中力が出なかったので殴り書きです。
作業してるといろいろ勉強する時間が取れなくていけないですね……
完成したらもう一度きちんと絵の練習をしたいです。
ではでは。

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コメント
[C443]
- 2018-03-21 10:34
- 編集
[C445] Re: タイトルなし
A 様
> オーケン小説いいですよね。
> ご自身の体験をモデルにした半自伝的側面もあり似たような話もありますが、エッセイなども読んでるとあの小説のネタはここから来たのかとか分かって面白いです。
> エッセイ自体面白いですけど。
いいですよね!
エッセイはまだ読んだことがなかったので今度手を出してみたいと思います。
> オーケン小説いいですよね。
> ご自身の体験をモデルにした半自伝的側面もあり似たような話もありますが、エッセイなども読んでるとあの小説のネタはここから来たのかとか分かって面白いです。
> エッセイ自体面白いですけど。
いいですよね!
エッセイはまだ読んだことがなかったので今度手を出してみたいと思います。
- 2018-03-21 14:47
- 編集
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ご自身の体験をモデルにした半自伝的側面もあり似たような話もありますが、エッセイなども読んでるとあの小説のネタはここから来たのかとか分かって面白いです。
エッセイ自体面白いですけど。