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押すなよ、押すなよ……!

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絶対にフレイム撃つなよ……


CGの進捗ですが、今月中にあと2枚目標ということで問題なく終わりそうです(もう1枚いけるかくらい)。

シナリオはちょっと細かい演出を含めて手を付けているのでやや遅れ気味です……

CG作業と交互でなく1週間くらいまとめて時間を確保した方が効率良さそう。来月はちょっと考えます。









~以下蛇足~ (とても長いです! SFが好きな方はどうぞ)


さて、今作を作るにあたって何冊か資料となる本を読み漁りました。

その中から面白かったものをちょっとだけご紹介。


電気羊1
(イメージは「地底戦記」本編とも「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」とも関係ありません!)


特徴的なタイトルで読んだことのある方も多いかと思います。
(原題はそのまま”Do Androids Dream of Electric Sheep?”です)

こうしてみるとなんだかよくあるライトノベルっぽいような……?

SF小説の中ではかなり有名かもしれません。
(参考までに”読書メーター”の登録数を調べたところ、
 ・アンドロイドは電気羊の夢を見るか? :12,494人
 ・夏への扉 :14,835人(4出版社計)
 ・星を継ぐもの :15,047人(←コミック化されました!)
 ・たったひとつの冴えたやり方 :4,560人(←超おすすめ!)
 と、近未来SFの中ではかなり人気のようです。)


あらすじ
主人公のリックはバウンティハンター(賞金稼ぎ)!
脱走したアンドロイドを追って日々危険な戦いに身を投じている!
ある日、火星から脱走した8人のアンドロイド集団を処分する依頼が入った!
リックは見た目から中身まで人間そっくりなアンドロイドを”処分”することに違和感を覚えながらも徐々にアンドロイドたちを追い詰めていく……


終末的な舞台背景
最終戦争を終えて死の灰が降り注ぐ荒廃した世界。
人々は火星へと移住するか、地球にとどまるかしてなんとか生きています。
動物がほとんど絶滅してしまったため、「生きた」動物を飼うことがステータスとなりました。
(お金が無い人はロボットの動物を飼うことで体面を保とうとしています)


アンドロイドはほとんど人間
見た目だけでなくお腹の中まで生身の有機的アンドロイドたち(ネクサス6型)。
簡単な検査でアンドロイドだと判別することは不可能です(!)。
命を狙われているアンドロイドは当然、自分は人間だと言い張ります。
リックは研究機関が用意した質問(フォークト=カンプフ検査法)によって見分けようと試みますが……


「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」に込められたテーマ
いろいろな見方があるかと思います。
解説で、作者のディック自身は「この作品は、人間とは何かという疑問に対する初期の結論を述べたものである」と語っています。
その言葉の示す通り、作中には私達が”人間的と考えているもの”に対して様々な危機が訪れます。
以下、トピックごとにまとめてみました。


フォークト=カンプフ検査法は正しいのか?
例えばこんな質問、
「結婚を約束した男の子供を身ごもった。だがその男は、きみの無二の親友である女と駆け落ちしてしまった――」
という話を聞いた時に、眼筋と毛細血管の動きにどのような反応があるかを調べる。
こんな質問をいくつか投げかけ、瞬時に反応があれば人間、わずかでも反応が遅れればアンドロイドだと判別するのがフォークト=カンプフ検査法です。
非常にあいまいな検査ですね。
作中でも、一部の人間はこの感情移入に基づく検査法を突破できない可能性があることに言及されています。

人間顔負けのオペラ歌手、その正体は……
アンドロイドです。
彼らは決してコミュケーションに難があるわけでも、感情表現が苦手というわけでもありません。人間以上に人間らしいことができます。
それは果たして演技なのか? それとも心の底から自分が人間だと信じているのか?
それすらもはっきりしません。

「おれは自分に質問をかけてみたいんだよ」
追っていたアンドロイドの一人が検査を突破し、愕然とするリック。
アンドロイドは感情移入の能力が無いという前提が覆された瞬間です。
アンドロイドを殺せる自分は本当に人間なのだろうか……?
試みに自分に対して検査を行いますが……幸いにも結果はシロ。
「おれは、すくなくともある特定のアンドロイドに対して感情移入ができる、ということさ」
依然さまざまな違和感を抱えながらも追跡は続きます。

最も人気なコメディアン、バスター・フレンドリーの正体……
アンドロイドです。
ウィットに富んだトークを連発する人気の司会ですが、やはり人間ではありません。
人々が人間らしさを求めて動物を飼いたがる世界で、そうとは知らずアンドロイドのトークに腹を抱えて笑っている人間たちは、アンドロイドから見てさぞ滑稽に映っていたことでしょう……

エンパシー(共感)ボックスはイカサマだったのか?
この小説で最も奇怪な機械(すみません)であるエンパシーボックス。
人々はこの箱に入り”マーサー”と呼ばれる人物と石を投げられる苦しみを仮想体験することにより世界中の人々と共感しあう、というものです。
ちょっと意味が分かりにくいですが、アンドロイドのアームガードのセリフ、
「人間には、あたしたちにできないことができる――それを証明するためだったんでしょう? マーサー教体験がなければ、いわゆる感情移入とやらも、共通の集団感情とやらも、裏づけのないお題目にすぎないからだわ
この中にマーサー教の位置づけが込められています。
共感という人間性を証明できる最後の砦を死守したい人間と、共感とはイカサマであると証明したいアンドロイド。
物語は極めて抽象的な戦いへと収束し、アンドロイドに軍配が上がったかのように見えましたが……

「すべてはあの判断と、おれがきみと寝たことからはじまっている」
手配中の全てのアンドロイドを撃破し辛くも戦いに勝利したリック。
全てが終わってから「あれはたしかにおれを変えてしまった」と語ります。
リックの心境がどのように変化したかについてディックは読者の判断に任せています。
しかし、マーサー(共感)はイカサマではなく人にも無機物にも存在しているということ、そして
「そんなことはどうでもいい。電気動物にも生命はある。たとえ、わずかな生命でも」
というリックの言葉からおおよそ推察することができます。
つまりアンドロイドが人間的でないのではなく、すべてのものがただあるようにある。
ということではないでしょうか。


タイトル「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
この小説の中では電気羊は人間のステータスのシンボルとして描かれているだけで、特に重要な位置づけにあるわけではありません。
物語の最後まで読むことで、このタイトルが「アンドロイドとは、人間性とは何なのか?」を意味していると分かります。

また物語には他にもディックの人間性に対する問いかけが様々な切り口で描かれています。
(ここにはとても書ききれないくらいです!)
そうした一連の”検査”を1つの世界観の中で描ききっているのはもうすごいとしか言いようがありません!
訳書特有の読みにくさはありますが、1968年の刊行以来ずっと愛され続けているのはさもありなんという印象です。
お時間のある方はぜひ書店で探してみてください。これがオイルショック以前に書かれた小説であること(!)に驚かれることと思います。


駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

電気羊2
(電気羊ちゃん(妄想)、せっかく描いたけど「地底戦記」では出番なさそう。どうしようかな……)
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コメント

[C127]

人間の在り方とやらも時代と一緒に代わって行くもんですかねー。今正しいって思ってることも100年先は違ったりとか。
人間とほぼ同じ機能あるアンドロイドがいる世界なら、人間的って言葉はまた別の言葉に取って変わっているかもしれませんねw
とりあえず人間はエロいか変態かそうじゃないかをずっと未来まで考えていて欲しいと思うのですw

[C128] Re: タイトルなし

> 人間の在り方とやらも時代と一緒に代わって行くもんですかねー。今正しいって思ってることも100年先は違ったりとか。
> 人間とほぼ同じ機能あるアンドロイドがいる世界なら、人間的って言葉はまた別の言葉に取って変わっているかもしれませんねw
> とりあえず人間はエロいか変態かそうじゃないかをずっと未来まで考えていて欲しいと思うのですw

人工知能はもっとこう、自分でエロ方面の創作を出来るようになったり性癖開拓をするようになってどんどん人間をダメにさせていくくらいが面白いと思うのです。
  • 2017-08-24 10:50
  • MIZUKU
  • URL
  • 編集

[C129]

映画のほう(ブレードランナー)も名作ですよね…
デッカードブラスターとふたつで充分ですよの迷台詞w

[C130] Re: タイトルなし

> 映画のほう(ブレードランナー)も名作ですよね…
> デッカードブラスターとふたつで充分ですよの迷台詞w

見なきゃ見なきゃと思いつつまだ見れていないんですよね、大変恥ずかしながら……
(調べたらかなり有名な台詞のようで!)
この夏の宿題にいたします。
  • 2017-08-24 23:46
  • MIZUKU
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  • 編集

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